こんなときどうするの回答2


285号

A. この質問をさせてもらった重心・医ケア中学生の子を持つ保護者です。前回この誌面でお話してくださった親の会“重心守る会”の会長・山崎さんらと共に、川崎市に新たな要望書を提出してきました。

 今回初めて、重心守る会の会議に出席し、要望書作成に参加させていただきました。要望書の作成にあたり、夜な夜なzoomで集まり、話し合いを重ねました。オンラインなど無いずっと以前からこうして先輩方が行政に声を届けてくださっていたのだと実感しました。


 川崎市健康福祉局・障害福祉部・障害計画課にアポイントを取ってくださり、4月21日にドキドキしながら川崎市役所本庁を訪ねました。会議室では3名のご担当者様が対応してくださり、和やかなムードの中、山崎さんが要望書を読み上げて下さいました。要望書の内容に加え、同行した皆で更なる説明をし、切なる思いを伝えました。役所の方々も真剣に耳を傾けてくださいました。

 要望書の概要をご紹介致します。

◆「川崎市重症心身障害児(者)を守る会」要望書◆

 

川崎市長 福田紀彦 様                         令和8年4月21日

 

         重症心身障害児(者)施策に対する要望書

 

                    川崎市重症心身障害児(者)を守る会会長 山崎健一


 日頃より、本会の活動に対し深いご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

さて、重症心身障害児者施策に対する要望を下記の通り、とりまとめましたので、ご回答賜りたく、宜しくお願い申し上げます。

 2026年3月、改正医療的ケア児支援法の骨子案(以下「改正医ケア児支援法」)が示され、18歳以上の医療的ケア者や重症心身障害児者も支援対象に加え、地域での切れ目ない支援や家族支援の強化が明確に打ち出されています 。しかし、川崎市の現状は、卒業後の通所先不足や、家族への過度な介助負担、親の高齢化への不安などが大きな課題となっています 。

 医療的ケアのある人を含む重症心身障害児者が住み慣れた地域で必要なサービスを受けながら、どのライフステージにおいても「安心して」暮らせる仕組みを構築していただくよう、下記の通り要望いたします。

1. 支援学校卒業後の「通所先」および「日中活動の場」の早急な確保

特別支援学校卒業後の進路選択肢が極めて不足、且つ限定的です。医療的ケア児・重症心身障害児が卒業後に行き場を失わないよう、早急に新規受け入れ数を確保してください。

・「18歳の崖」の解消: 18歳以降、医療や福祉の制度の狭間で支援が途切れないよう、切れ目のない支援体制を川崎市として構築してください。

・ 新規受け入れ体制の確立: 医療的ケアが必要な障害者を含む重症心身障害者が卒業後に日中通える通所施設を早急に確保してください 。

・ 夕方支援(日中一時預かり)の整備: 生活介護施設は通常16時頃に終了してしまい、それ以降、重症心身障害者の受け入れ可能な事業所は非常に少なく、医療的ケアがあると受け入れ先はほぼありません 。学校時代と同様の通所時間を保障するため、夕方支援の整備や看護師が配置できる制度改革や補助制度を創設してください 。

・人材の育成: 介護職員が3号研修(特定の医ケア)を取得し、より多くの事業所で医療的ケアに対応できるよう支援してください 。

2. 保護者の「就労保障」とキャリア継続への支援

1を受けて、卒業後の通所時間が短いことは、保護者の離職、あるいはキャリア断絶、ひいては経済的に困窮したりする現状があります。卒業後も家族がケアのために離職することのないよう、支援を強化してください。

・親の就労継続の保障: 子どもの学生時代は放課後等デイサービスの利用で就労が可能でしたが卒業後は通所時間が短くなることにより、多くの親が離職やキャリア断絶の危機に直結しています。

・ 経済的負担への配慮: 兄弟児の進学や、親の介護のため経済的負担が大きい時期であっても、親が職場で責任ある立場を担いながら働き続けられるよう、実現可能な制度改革をお願いします 。

3. 「保護者の高齢化」と「親亡き後」を見据えた居住基盤の整備

障害の重度化と保護者の高齢化が同時に進むなか、将来への不安を解消する仕組みが必要です。保護者の高齢化と本人の高齢化に伴うケアの重度化が同時に進行しており、対策は待ったなしの状況です。

・ 入所施設の増設: 「ソレイユ川崎」開所から20年が経過し、入所待機は限界です 。現状を把握し、市内の南・中部地区にも医療的ケア対応の重症心身障害児者入所施設を早急に建設してください 。

・ 短期入所(レスパイト)の拡充: 介助者の休息以外でも、病気や怪我、冠婚葬祭などの緊急時でも確実に短期入所が利用できるよう、ベッド数の増床や看護体制の整備、介護職員の増員に必要な予算の増額を強く求めます。

・地域生活の推進: 「改正医ケア児支援法」でも示されている通り、本人の希望に応じて地域で自立して生活できるよう、医療的ケア対応のグループホーム等の整備を市として推進してください。

4. 当事者の声を反映する仕組みづくり

・意思決定過程への参画:  川崎市の施策に当事者の実情や家族の声を反映させるため、医療的ケア児等支援地域協議会に当事者団体として重症心身障害児(者)を守る会を参加させてください。

5. 実態調査の実施と施策の検証について

・行政による定期的な実態調査: 当事者・家族および福祉サービス事業者の双方を対象とした大規模な実態調査を、定期的に実施することを求めます。潜在的なニーズ(未充足の支援希望)を正確に把握することは、エビデンスに基づいた障害福祉計画の策定に不可欠であり、市独自の調査体制を早急に構築し実施してください。

・「ソレイユ川崎」開設20年を経た現状の検証と課題の抽出

 重症心身障害児者施設「ソレイユ川崎」の開設から20年が経過した今、当初の役割が現在の多様化したニーズ(医療的ケアの高度化や親の高齢化等)に対し、充足しているかを客観的に検証することを求めます。現在の待機者数(短期入所、入所)や受け入れの状況を詳細に分析し、次期計画に向けた具体的な課題を明らかにしてください。


284号


A.ソレイユ川崎が出来るまで川崎市には重心施設が無く、緊急時の短期入所は市外の施設を借りて利用するという肩身の狭い状態でした。

 

 当時から政令市でもある川崎市に重心施設が無いのはおかしいという声が多く、「ハンディを持つ子供たちの医療を考える会」「在宅療育を考える会」(現在は統合されて療育ねっとわーく川崎になっています)が中心になって1999年4月に、北部医療施設建設(現:多摩病院)のニーズアンケートを取り、北部医療施設にショートステイの要望を出しましたが、実現が厳しいと考え、重症心身障害児施設の要望に切りかえました。この時に、重心施設を求めるのなら、家族の声を集約できる団体が必要と、川崎市に重症心身障害児を守る会を作ることになりました。

 

 そして2000年1月24日に、健康福祉局との意見交換会を持ちました。局からは8名、家族は21名が参加。ここで、重症心身障害児施設建設の方向が示されました。

 

 この後、川崎市から、重症心身障害児者施設のニーズ調査への協力要請があり協力させて頂いています。ニーズ調査では223名の貴重な回答を頂きました。

 

 2001年10月の市議会で施設の早期実現の市長答弁で、2005年4月開所が示され、川崎で初めての重症心身障害児施設「ソレイユ川崎」がスタートしました。川崎市守る会も、総会や学習会、お楽しみ音楽会など会場の提供など、地域に開かれた施設としてお世話になっています。

 

 今年で開所から21年目になります。「ソレイユ川崎」だけでは入所希望や短期入所のニーズに十分な対応が出来なくなっている状態に、川崎市守る会は新たな重心施設の建設を要望してきました。

 

 また、こうした現状のニーズ調査を川崎市に求めていく考えでいます。どんなに重い障害があっても、地域で安心して暮らせる。親とその家族だけに介護の負担を任せない、将来を悲観させない。そんな当たり前の生活が送れるよう親たちが結束していく事が大切だと思っています。  

 困ったことや相談したいことがありましたら、ご連絡ください。
まずは、メールでお願いします。 (山崎 健一)

 

[email protected]


283号

A .NPО法人かわさき障がい者権利擁護センター理事 田部井恒雄さん(社会福祉士/ぱあとなあ神奈川所属、全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会所属)にご回答を頂きました。

●グループホーム(GH)で暮らすには年金だけでは赤字になる場合があります。障害の程度により年金の金額が違い、年金以外の収入も少ないとだめかもしれません。赤字の場合は、本人の預金や親などからのお金で不足分を補わなければなりません。

 また、GHは日中は通所(会社や障害者の通所事業所)して、夜間や休日に支援するというのが原則でしたが、最近は日中支援型という日中も支援してもらえるGHが増えました。高齢になる他、日中に行くところが無い人のためです。

●親と同居していると生活保護は難しいです。GHなど親と別に暮らしていれば親と世帯分離して、本人の預金が基準以下であれば、もらうことができると思います。

 生活保護費は、収入(障害基礎年金+給料や工賃他の収入)が生活保護費の基準額(年齢等により異なり、障害者加算などの加算がある)に満たない分が生活保護費としてもらえます。生活保護を受けると、医療費、介護費用、入院費用は不要なので安心して生活出来ます。

 

●「障害者扶養共済制度」を使うと、親が亡くなった後ですが、生活保護で「収入」とは認定されないので、生活保護費に加えて一口2万円、最大二口4万円、がもらえます。ただし毎月の掛け金も親の年齢が高くなるにつれ高くなります。

 

●後見人等(後見人、保佐人、補助人)をつける必要ができたら、後見人等が家族以外の人でも本人と信頼関係ができる人になってもらう必要があります。個人の後見人ではなくて「法人後見人」もあります。メリットは、担当者の引き継ぎに家庭裁判所の手続きがいらない、法人内で複数の担当者をつけられるので個人の方針に左右されない等です。神奈川県内で法人後見をしている法人の連絡会があり横の連携もあります。

 後見人等は生活全般をみているわけではありません。本人の権利を守るのがベースの仕事です。なので本人の自立と本人を中心とした支援チーム(家族、行政、障害者支援サービス、医療、本人活動、ボランティア、友人、近所の人等々)が必要です。

 

◎障害のある人が自立(入所施設も含め、親などに頼らない生活)するための基本

①本人が自立出来るように力をつける。
自分でできるという本人の達成 感、気持ちも大切にしましょう!→親、きょうだいが先回りして手を出していませんか?


②環境を整える事。
本人を中心とした支援チームを作りましょう!→一人ではないので精神的にも安心できます。

障害がある人たちの自立生活(支援チーム)
障害がある人たちの自立生活(支援チーム)

280号

A .特別支援学校在学時に訪問教育対象となっていた重度重複障害のある人は、卒業後に在宅生活となることが多く、社会との接点が持ちづらくなります。

 

 福祉サービスとしてのヘルパー利用や訪問リハ、訪問看護を受けることはありますが、在学時のような音楽や美術などの表現活動、運動プログラム、外出や人とかかわる活動などはほとんどなくなってしまいます。また、在籍する施設がないことが多いため、体調が安定した時に通所したり、仲間とかかわる機会を持ったりすることもできづらいのが現状です。 

 

 そのような方を対象とした訪問によるプログラムの提供を制度外のプログラムとして実施しているところがあります。神奈川県内では、「訪問カレッジEnjoyかながわ」(フュージョンコムかながわ)と「i.porte(あいぽると)」(NPO法人あいけあ)の2団体が活動しています。
           

 どちらも重度障害のある方のご自宅等を訪問し、音楽・創作・レクリエーションなどを通して人との関わりや楽しみを届ける訪問型支援活動です。利用者本人が主役となり、ご家族やスタッフと相談しながら活動内容や時間を決め、安心して在宅生活を続けられるようサポートしています。また、i.porteでは、事業所に通所できる時には通所して、訪問ではできない経験をしてほしいということから、i.careの生活介護に利用登録をしています。

  このような取り組みは全国に広がっていて、「重度障害者・生涯学習ネットワーク」には現在20団体が登録されています。「生きることは、学ぶこと。学ぶことは、生きる喜び。生涯にわたって、学び続ける喜びを!」というスローガンのもと、重い障害のある人たちが、地域の中で自分らしく学び・つながり・活動できるよう支援する取り組みです。

 学ぶ意欲や表現の機会を大切にし、本人のペースに合わせた学習や交流を通して、生きがいや社会参加を広げていくことを目的としています。教育機関・福祉団体・地域住民などが連携し、誰もが共に学び合える社会づくりを目指しています。 


279号

A .「医療的ケア」があると、日常生活においてさまざまな制限があったり、ライフステージの大切な選択において条件がついたりします。 

 

 医療や福祉の中でしか選択肢がない、制度やサービスを組み合わせ、選択していくことでしか生活が成り立たない、そんな現状を、未来をどうしたら変えていけるのか。 

 

 医療的ケア児支援法が制定され、「医療的ケア」について認知が進み、制度やサービスも改善してきたと思います。しかし、法律ができただけでは、制度が変わっただけでは、実際の生活が望むものになるとは限りません。そこにはまだまだギャップがあるのではないでしょうか。一人ひとりの想いに寄り添い、それぞれの選択が尊重されるような世の中になるために、何ができるのか。  

 

 その一つとして、「理解者を増やしていくこと、共感してくれる人を増やしていくこと、協力者を増やしていくこと」が必要だと感じていました。 

 

 そのために、「かわさき医療的ケア児者SupportMook」を作成することにしました。 

 

 医療的ケアSupportMookは、制度やサービスの内容を紹介するだけのものではなく、一人ひとりの生活や願い、支援者の活動や想いなどを通じて、「かわさきの医療的ケア」のあれこれをまとめられたらと思いました。 

 

 Mookを作っていく中で、当事者、家族、支援者、それぞれに抱いている強い想いがあり、それらの想いを伝えたい、つながりたいと思っている人がこんなにもたくさんいることに、私自身驚き、励まされる思いでした。 

 

  前例のない取り組みで、編集委員の間でも完成形に対するイメージはどこか漠然としていて、作りながら手探りで進めてきました。何度も何度も何度も原稿の構成を変更し、何度も何度も文言を修正し、確認し、修正し、、、をくり返して、ようやく、ようやく完成しました。執筆に協力してくださった方、取材に協力していただいた方、心折れそうな時に励ましてくれた方に、改めて心より御礼を申し上げます。 

 

 完成予定を大幅に過ぎてしまいましたが、寝ても覚めても「医療的ケアSupportMook」の毎日、寝不足の日々はようやく終わりました。後は、このMookが一人でも多くの方の手元に届くことを願うばかりです このMookを通じて、勇気づけられ、励まされ、誰かと誰かがつながっていってくれたら こんなうれしいことはありません。


278号
※参考迄、十年前に同じ地域にグループホームを立ち上げられた先輩ママのお話を伺うことにしました。

Q.グループホームを立ち上げようと決心されたきっかけは何でしょうか?

А.元気な友人が五十代後半で突然の入院。その時、ケアホームの事を真剣に考えたそうです。彼女も私も、我が子に重い障害があっても親元を離れ、自立した生活を経験することは、親にとっても子にとっても良いことに違いないと思っていました。同じ思いの三人でケアホームや立ち会上げに動き始めました。

 まずは横須賀のホーム見学。そこでは医療的ケアの必要な重度の方も地域で暮らしていることに、驚くと共に勇気をもらいました。どこも立派な法人で、他にも生活介護の事業所など複数の部門を運営しておりケアホームだけでは、ヘルパー確保、資金面でも厳しいことを知り、私達だけでは手に負えないと諦めかけていました。

 ですが、江川先生に相談したところ大家さんを紹介して下さいました。また知人に紹介されたあるNPО法人が私たちの夢につきあってくれました。場所が決まったことで、歩みが始まりました。

 一緒に市役所に行き、何度も打ち合わせをし、事業指定の手続き、補助金の申請などは法人にお願いしました。その場所には古くなったアパートがあったので、住民が全員退去するまで時間がかかりました。 

 大家さん、建築士、工務店、障害福祉課の方々、そして親代わりに身の回り、生活の面倒を見るという大変な仕事を引き受けて下さった世話人、支援員の方々、関わった全ての方に感謝の気持ちでいっぱいです。

Q.ホームでの様子はいかがですか?

А.毎日お風呂に入れてもらえ、夜間も二人体制。朝食は世話人さん、夕食は配食サービスを利用。誕生日には各々のリクエストメニューでお祝いします。地域のイベントにも積極的に参加。会合や趣味の練習場所としてリビングを開放しています。

Q.一番大変だったことは何でしょう?

А.私たち親も法人も初めての事業ということで思ったよりも多くの時間がかかりました。また、ケアホームから日中の施設への送迎が受けられなくなったので毎朝、送迎ポイントまで送り迎えをしていました。ただ以前通っていた通所施設の送迎ポイントまで送り迎えをしていたのは半年くらいで、その後はホームの場所が送迎エリア内である施設に移動してます。現在5人は4か所の生活介護事業所に通所してます。

 ケアホームを考える時に、”日中の施設から送迎が可能かどうか”考えるのは大事なポイント。また非常時に対応できるように、、”ケアホームの近くにお住いの方に、通常必要な人数より多めにヘルパーを採用して頂ける”と良いと思います。

277号

医療的ケア児の通学支援に取り組んでこられた「かながわ福祉移動サービスネットワーク」の方に、現状をお聞きしました。

Q.医ケア児の通学支援、かながわ移動でかかわっている方はどのくらいいらっしゃいますか

A.かながわ移動ネットでは、2020年度から横浜市教育委員会の実施するモデル事業に参画しています。主には教育委員会と学校と運行団体とのコーディネート業務を行っており、横浜市内のNPO等3団体に運行をお願いしています。現在担当している利用者は8名です。横浜市では運行団体や看護師派遣事業者など14事業者が、支援していますが、まだまだ足りていない状況です。 

 

Q.他の地域では、どのような仕組みになっていますか。 

A.東京都や大阪府、横浜市が先行して取り組みましたが、全国的には、2021年の「医療的ケア児支援法」の制定以降に、始まったばかりです。神奈川県も2022年度から取り組みが始まりました。 

 

Q.支援者を増やすにはどうすればいいでしょうか。 

A.神奈川県の医療的ケア児通学支援事業は、現行制度ではタクシー事業又は福祉有償実施事業者に限定されていますが、その縛りをなくすことで、もっと多くの事業者が支援できるようになるので、県に働きかけをしているところです。

◆認定NPO法人かながわ福祉移動サービスネットワークとは 

 

「高齢になっても障がいがあっても自由な外出を楽しみたい」との思いで、2002年に設立。それぞれの地域に必要な「くらしの足」をつくる活動に、市民・NPO・自治体と協力連携し取り組んでいます。一人で外出することが困難になった時に手助けしてくれる社会にしくみがあれば、私たちは人とのふれあいを失わず、地域の一員として社会参加し続けることができます。そんな外出支援のあるまちづくりを目指しています。 

▶認定NPO法人かながわ福祉移動サービスネットワーク

https://www.kanagawa-ido.net/


276号

A.重度訪問介護という制度があります。重度訪問介護は長時間使えて、ゆったりした気持ちができるから大事だと考えています。 

 

Q.重度訪問介護をどんな風に利用されていますか?1日の流れを教えてください。

A.重度訪問介護だけでなく、介護保険や身体介護の制度も利用して生活しています。曜日によってスケジュールが違うのですが、重度訪問サービスは入浴やお手洗い、掃除、調理など多岐にわたっています。

 ご飯のメニューは大体決まっていて、朝ごはんは野菜ポタージュ、クラッカー、レモン水、お昼ごはんはサラダと豆腐や納豆、茹で卵など(たこ焼きなど好きなものを食べる日もあり)、夜はヨーグルト(ギリシャヨーグルトとブルガリアヨーグルトを交互に食べる)。

 カロリーが不足しているので、おやつにグミやあんこなどを食べています。わらびもちなども冷凍保存してるんですよ!ブロッコリーなんかも数ヶ月分冷凍しちゃってます。 

 

 重度訪問介護には、1ヶ月に4回12時間枠があるので、自分自身の講演や推し活、買い物などに利用しています。でも多くて月2回くらいしか利用していません。

 週2回ある外出では2.5時間くらい車いすに乗って出かけるのですが、車いすに乗って体が動かされることでお通じが良くなります。単に用事を済ませるだけでなく身体にも良い影響があることもお伝えしたいです。
 

 他にもリハビリ(P T、O T)、医療系訪問サービス(訪問看護、訪問診療、訪問歯科)も利用しています。

Q.重度訪問介護のサービスをやっている事業所はたくさんありますか? 

A.ありません。だから困っています。重度訪問介護の研修をたくさんの方に受けてほしいと思っています。 

Q.重度訪問介護のサービス内容で一日過ごせそうですが、どうして使い分けているのですか? 


A.65歳を超えたので、介護保険を優先的に使わなきゃいけなくて、時間の制限などが細かかったりして、ちょっと大変です。 

 先ほども言ったように、重度訪問介護をやっている事業所が少ないので、夜の短時間のケアは身体介護で他の事業所を利用しています。夜遅い時間に重度訪問で来てくれるヘルパーもなかなかいません。 



275号

A .好きなアイドルのコンサートには、遠方でも行きたいですよね。車椅子に限らず現状使える外出支援のサービスをお知らせします。

 まず、休日だとか長時間だから、という規制は基本的にありません。

◆移動支援

・「対象者」原則川崎市内に居住で、次の各号のいずれか に該当する障害児・者とする。

 視覚障害者・脳性マヒ等全身性障害者(車いす常用者)・知的障害者・精神障害者・難病等患者であって、障害支援区分1以上の者

・屋外での移動に困難がある、重度の視覚障害または脳性マヒ等全身性障害を有する障害児・屋外での移動に困難がある知的障害児

・上記各号の対象者と同等に、本事業の利用が必要と認められた者 (移動支援実施要綱より)。

 相談支援専門員・区役所のワーカーさんにご相談の上、支給決定が下りると、月40時間まで利用可能です。ただし、重度訪問介護・重度障害者等包括支援・行動援護・同行援護を利用されている方は原則、併用ができません。

※障害児にあっては、原則として、学齢児以上を対象とする。(他にも要件がありますので、詳しくは市のホームページ川崎市障害児・者移動支援事業実施要綱をご覧いただくか、最寄りの区役所・相談機関へお尋ねください。)

◆重度訪問介護(重度の肢体不自由者又は重度の知的障害若しくは精神障害により行動上著しい困難を有する障害者であって常時介護を要するもの)

・「対象者」障害支援区分が区分4以上であって、次のいずれかに該当する者

 1 .次のいずれにも該当する者

  (1) 二肢以上に麻痺等があること(2) 障害支援区分の認定調査項目のうち「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれも「支援が不要」以外と認定されていること 

 2 .障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である者

◆同行援護

  視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等につき、外出時において、当該障害者等に同行し、移動に必要な情報を提供するとともに、移動の援護その他の当該障害者等が外出する際の必要な援助を行います。

・「対象者」視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等であって、同行援護アセスメント調査票による、調査項目中「視力障害」、「視野障害」及び「夜盲」のいずれかが1点以上であり、かつ、「移動障害」の点数が1点以上の者

※ 障害支援区分の認定を必要としないものとする。

◆行動援護

 知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者等であって常時介護を要するものにつき、当該障害者等が行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護、排せつ及び食事等の介護その他の当該障害者等が行動する際の必要な援助を行います。

・「対象者」障害支援区分が区分3以上であって、障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上(障害児にあってはこれに相当する支援の度合)である者

 
 いずれのサービスも、利用に当たっての手続きや、要件についてのご確認を相談機関、最寄りの区役所におたずねください。


274号

A.昨年までは、車による支援を行う場合には道路運送法上の許可または登録を受ける必要がありました。そのため、川崎市の通学通所サポートでは、車両を使っていいのは、公共交通や福祉有償運送のみとされていました。

 しかし、福祉有償運送で通学サポートの支援を行う事業者は、限られています。

 
 なぜかというと、福祉有償運送を行うには、NPOなど非営利の団体であることや、自治体主催の運営協議会での手続きを経て、国土交通省等の登録を受けること、運転者も研修が必要など、高いハードルが設けられているからです。

 

 そんな中、2024年4月に 国土交通省から、「道路運送法における許可または登録を要しない運送に関するガイドライン」 というものが出されました。

 今まで、許可が必要だった自家用車等の車での送迎が無償の場合は、許可や登録をしなくてもよいことになりました。無償といっても、ガソリン代などはいただいてもいいこととされています。


 今までも、通学支援で車を使う場合、福祉有償で運転している時間は抜いて、乗降介助の時間が、通学支援の対象となっていました。その点は、変わらないと思われます。

 急に雨が降り出した時、自家用車で送ってあげられたら、ご本人も支援者も助かりますね。

※国土交通省の「無償運送について」は3面で詳しく説明しています。

◆国土交通省ホームページより
「道路運送法の許可又は登録を要しない運送に関するガイドライン」について


273号

A.(計画相談員)

 災害時個別避難計画というのがあるのはご存じですか。

(Kさん)

 知らないです。どんなものですか。何か災害が起こった時には、役に立ててもらえるのでしょうか。

(計画相談員)

 避難行動に支援が必要な方に、災害時の具体的な避難方法や安否確認などを前もって確認をしておくものとして、災害時個別避難計画の作成を行います。計画相談員などがお手伝いをします。

 まずは、個別避難計画をご本人または、ご家族に同意をしていただいてから始めます。ハザードマップは、見たことありますか。

(Kさん)

 見たことはあります。うちは高台にあるから大丈夫かなと思っています。

(計画相談員)

 ハザードマップで、Kさんのお宅を調べると、風水害の場合・地震の場合の危険度が出てきます。これを確認しましょう。拡大されて、細かくみられるのがあります。

どこに避難するかを確認します。

 ○○小学校が、一時避難所になります。マップを見ると、一時避難所に行くまでに、土砂災害特別区域がありますね。

(Kさん)

 そこまで、行くのは車でないと無理ですね。○○が近くにあります。建物も大きいし、電源もあると思うので、そこに行きたいのですが。

(計画相談員)

 一次避難所に行かないと、二次避難所の案内はされないのです。

(Kさん)

小学校で、一般の方が一緒だと声を出したり排泄の時の臭いのことなど心配です。いろいろ考えると、家にいるしかないかなって。

(計画相談員)

 家で避難されることも考えられますね。

避難物品などの備えはされていますか。避難時の持ち物、備蓄状況、事前の備えを確認しておきましょう。

 ご本人の配慮事項を記入する欄があります。ここは大事なところだと思います。ご家族以外の方が、支援に入る場合も考えられますね。

(Kさん)

 うちの場合、言葉は出ないのですが、いやなことは机をたたくなどで、意思表示ができます。そういうことを書いておくのですね。

(計画相談員)

 災害時個別避難計画を作成してみて、いかがでしたか。

(Kさん)

 災害時の備えなどが、少しは整理がつきました。でも、避難が長引いた時のことを考えると、不安になります。二次避難所のことも知りたいです。

(計画相談員)

 私の方でも、調べておきますね。

 
※災害時個別避難計画の対象者

(1)障害支援区分4から6の方

(2)移動に関するサービス(移動支援・同行援護・行動援護)の利用者


272号

A.お子さんの成長や、お体の状況の変化によって、介護や支援内容が変わっていきますよね。住宅改修をご検討ということで、川崎市のやさしい住まいという制度について簡単にご説明します。

 

“やさしい住まい”とは正式名称をやさしい住まい推進事業と言って、住宅改修と自立促進用具の交付によって、生活環境の改善を図れるよう、助成を受けられる制度です。

 

【住宅改修】浴室、トイレ、玄関、台所など

 

◎制度を利用できる方

・身体障害者障害者手帳保持者で障害の程障害度が一級または二級

知能指数が35以下の方

・身体障害者手帳保持者で障害の程度が三級かつ知能指数が50以下の方

 

【自立促進用具】ホームエレベーター、段差解消機、階段昇降機、リフター、昇降補助機器など


◎制度を利用できる方

・下肢または体幹機能障害三級以上及び内部障害一級にて、在宅での日常生活をする上で必要な移動が困難な方

(障害者更生相談所、地域療育センター等の専門機関により、交付を認められた方)

 

手続き的には図のようになります。まずは最寄りの区役所や相談支援専門員に相談、専門機関であるリハビリセンターの助言、業者との打ち合わせとなりますが、実際に改修を行ったことがある、お友達や知り合いの方に聞いてみるのが一番イメージしやすいかと思います。

やさしい住まい推進事業 フロー

やさしい住まい推進事業(川崎市 ホームページ)


270号

A.神奈川県には、3つの訪問カレッジがあります。その一つである「訪問カレッジEnjoyかながわ」の成田先生にお話を伺いました。

 2019年に麻生養護学校訪問教育を卒業された生徒とご家族の『学校卒業後も学ぶ場が欲しい』の声に押されて立ち上げました。県内各地のカレッジ生と学習支援員(退職教員など)が一緒に新しい発見をしたり感動しながら学びを楽しんでいます。外出先でなく自宅での生活、肌で感じることができる機会になっています。

 ロンドのご利用者Sさんとは、宇宙、恐竜、苔のことを勉強しています。集団と個別の両方を利用されています。ご自宅、リラックスした場所でいろいろなことが発信できます。生活介護ロンドの通信の編集長をやったことが凄く嬉しかったみたいです。お互いの活動をお母さんを通して知ることができ、双方で話題を共有できるのも良いと感じています。

Q.訪問カレッジは重心の方でないと利用できないでしょうか。

A.支援学校卒業後、医療ケアはなく、手引きで歩けるが様々な理由で通所に通えず完全在宅の方がいます。外に出るばかりでなくお家、リラックスした場所での可能性を提示したいと思っています。月1回でも所属先があるのは、今どうしてるの?と聞かれた時にこたえられていいですよね。

 訪問教育卒業後、条件が合い、初めて近所の通所に通えている方がいます。今、高等部にあがった時に卒業後の見通しが立たないと耳にします。通所の日数を増やすだけでなく、訪問カレッジもいくつかの選択肢の一つになれたらいいと思います。通所、訪問カレッジ、両方から得られるものがあるので、欲深く考えて両者とも選んでいいと思います。

▶第3回 訪問カレッジ「学びの実り文化祭」の様子はこちら
NPO法人地域ケアさぽーと研究所】のホームページより

▶「訪問カレッジ」についてはこちら
特定非営利活動法人 フュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会】のホームページより


269号

A. 難病の子ども支援全国ネットワークをご紹介します。

1988年に難病の子どもを持つ親と医師によって設立されました。「難病の子どもとその家族は、重い障害やつらい治療に負けず今日も病気とともに暮らしています。なかには治療法がなく、同病の仲間もいない、そんな子どもたちもいます。どんなに重い病気でも、どんな障害でも、子どもは日々、成長・発達しています。だからこそ支えたい、力になりたいのです。難病の子どもとその家族にとって、明日への希望と勇気になりたい。それがわたしたちの活動です。」設立された当事者の方々の切実な思いが伝わってきます。

現在では、活動は多岐にわたり、全国何か所で開かれるサマーキャンプ、機関誌「がんばれ」の発行、学習会や啓発活動、医療・福祉・教育の専門家と親による相談、ピアサポーターの活動、病児の遊び支援など。希望者には希少難病の方のおともだちの紹介もしています。

ここでは、相談活動をお知らせします。

悩んだらお電話を
認定NPO法人難病のこども支援全国ネットワーク


268号

A.そうですね。最近、報道等でよく取り上げられている「優生保護法」ですが、そもそもなぜこのような法律が存在していたのでしょうか。「優生保護法」とは何だったのか。私情をいれずに書くことが難しいので、違うところもあるかと思いますが、ご容赦ください。

 戦後1948年に制定され、1996年まで存在していました。この法の名の下に精神障害・知的障害・神経障害・身体障害を有する人及びハンセン病患者の人に、同意のない強制的な不妊術が行われました。

 この優生保護法とはいわゆる優生学・優生思想の考え方に基づいています。第二次世界大戦前、ナチスの台頭で1933年にドイツで「遺伝病子孫予防法」(いわゆるナチス断種法)が制定され、優生思想という考え方が台頭していきます。(古くはヨーロッパ列強時代の植民地支配、その後のアメリカ白人至上主義に通じます。)

 このような思想が基となり、優生保護法というものが成立し、なんの疑問もなく強制手術が行われていたのだと思います。

実際に優生保護法の名の下に、強制的に手術を強いられた方たちが、各地で訴訟をおこしていました。各地で訴訟をおこしていた事が影響し、報道等で頻繁に取り上げられていたのだと思います。そんな中、2024年7月3日に最高裁にて、旧優生保護法は憲法違反だとする初めての判断を示しました。

 そのうえで「国は長期間にわたり障害がある人などを差別し、重大な犠牲を求める施策を実施してきた。責任は極めて重大だ」と指摘し、国に賠償を命じる判決が確定しました。その後政府は原告の方のみでなく、強制手術を行われた方全員を補償対象となりました。

 このことは、評価に値するのでしょうが、最高裁判決に至るまで、国は不法行為から20年が過ぎると賠償を求める権利がなくなるという「除斥期間」を一つの理由として訴えを認めてきませんでした。こういう人権意識がいまだに社会に残っているではないでしょうか。

 1996年というごく近年まで、この法律が存在していたということが、やまゆり園事件にも通じているのだと思います。障害者差別解消法という法律も出来ましたが、理解されているとは到底思えません。やまゆり園の報道もめっきり少なくなったと感じますし、逆にこのような判決が出ると、「障害者への補償など不要」だとか「優生思想は正しい」だとかという言うことが台頭してきたりします。

 優生保護法という法律が存在していたこと、やまゆり園事件というものが、なぜおきてしまったのか、根は一緒だと思います。この根を断ち切ることはおそらく無理だと思います。が、こういう根を限りなく少なくしていくことは可能だと思います。そういう社会になってくれるようまずは自分が無意識の差別をしないようにしていきたいです。(佐藤)


267号

A.中学3年生、卒業後の進路が気になってくる頃ですね。

 卒業後は「生活介護」をお考えでしょうか。

 「生活介護」とは、障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスの中の介護給付の中で、日中活動に位置付けられているものです。

 「総合支援法」では、利用できるサービスが、障害の状況によって、細かく区分されています。18歳になると、区分認定調査(3年ごとに再調査)が行われますが、生活介護は、この区分認定の3以上の方、50歳以上は2以上の方が利用できるものです。

 受けられる支援内容は  「常に介護を必要とする人に、昼間、入浴、排せつ、食事介護を行うとともに、創作的活動、生産的活動の機会を提供する 」こととなっています。

 

ご質問の生活介護の時間が長くなったのは、以下の理由によると思われます。

 生活介護の介護報酬は、利用時間に関係なく、基本は日単位で報酬が決められていました。(4時間以下の減額あり)

 今回の報酬改定では、日単位ではなく、利用時間3時間以上から、1時間ごとに報酬の単位が設定されました。利用時間が長くなるほど、報酬が上がる仕組みですが、前年度までと同じ利用時間では、介護報酬が大幅に減額になるため、利用時間を伸ばす事業所も出てきています。(医療的ケアが必要な方や盲ろうの方などへの配慮あり)

 時間の面では、延長支援加算が設定され、9時間以上から、12時間以上を超える場合まで、時間ごとに加算が決められています。

 

 他の改定としては、定員の設定が変わりました。

 

 利用定員規模ごとの基本報酬の設定 ・ 利用者数の変動に対して柔軟に対応しやすくするために、また小規模事業所の運営をしやすくするため、定員を10人ごとに設定。重症心身障害児者対応の多機能型事業所の場合は、5名以下の定員も可能なりました。

 

 この他、医療的ケアの方への支援に焦点が当たっています。

 ・医療的ケアが必要な方への対応として、看護 職員の配置人数を評価。

 ・医療的ケアが必要な方又は重症心身障害者に対して、入浴支援を提供した場合の加算。

 ・医療的ケア・喀痰吸引等が必要な方に対して、登録した事業所において、必要な知識・技能を修得するための研修を修了した職員が喀痰吸引等を 行った場合の加算。 

 など、医療的ケア児の学校卒業後の成人施設への移行を見据えた支援が、具体的に提示されています。


266号

 

A.訪問診療を開始することで、通院が必要なくなる場合が多いです。 ただ、皮膚科や婦人科など、症状や病状によっては、一度、診察をしてから、専門の医療機関へご紹介することもあります。 また、総合病院などの専門の先生への通院を継続しながら、訪問診療で日常のサポートをする。ということは可能です。 内科へ通院しながら、皮膚科へも通院しているという形に似ていると思います。

訪問診療では、血圧などの測定、聴診などの体の診察、必要に応じた検査をして、薬の処方をします。 検査は事前準備が必要なものもありますが、血液検査、尿検査、心電図、簡単な超音波検査などが可能です。

医療的ケアとして、技術が進歩したため、いろいろなことができます。 状況にもよりますが、点滴、胃ろうのチューブ交換、尿道留置カテーテルの交換、酸素投与、人工呼吸器などがあります。 ただ、何でもできるというよりは、安全性を確保したうえでの医療的ケアになりますので、大きな病院での準備や引継ぎが必要な場合もありますので、事前の相談が必要です。

訪問診療を行っている医療機関とつながるためには、今の時代は、インターネットで調べることが一番の近道かもしれません。そこで、見つけた医療機関へ直接電話してご相談ください。 その場合、通院中の場合は、今、通院している医療機関からの診療情報提供書(紹介状)が必要です。 また、ご自身のコーディネーター、計画相談の担当の方との相談も必要になります。


265号

 

A.いつ発生するかわからない災害時への備えは、医療的ケアのあるお子さんの生命を守るためにも大切です。いざという時に慌てずに避難、連絡などの行動できるように準備していきたいですね。相談支援専門員(お子さんは療育センターのワーカーさんの場合があります)に相談してください。

 川崎市では令和元年の台風19号により甚大な被害が発生しました。令和3年に災害対策基本法が改正され、自ら避難することが困難な避難行動要支援者に対して、災害時個別避難計画を作成することが努力義務化されています。

医療的ケアがある方は相談支援専門員と医療的ケア児・者等支援拠点が情報共有または同行訪問等させていただいています。内容はご自宅のハザードマップの状況(地震・洪水・土砂災害)、風水害、地震での避難場所、避難方法、避難時の持ち物、避難支援者、医療機器の電源確保の状況、連絡体制などなど盛りだくさんですが、この計画を立てることで具体的な対策ができてくるのではないかな?と思います。まずは相談員さんにご相談してみてください。

他に情報として、川崎市防災アプリというもので、避難指示・避難場所・ハザードマップの確認ができます。携帯にインストールされるといざという時に役に立つかと思います。もう一つは災害時伝言ダイヤルは災害時に被災地への通信が増加し、つながりにくい状況になった場合に提供が開始される声の伝言板です。毎月1日と15日など体験利用できる日があるので一度利用してみてはいかがでしょうか。

 

<医療的ケア児等コーディネーター・相談支援専門員 増田>

 

障害者災害時時個別避難計画とは(川崎市ホームページより)

 

◆概要

本市では災害が発生し、又は災害が発生する恐れがある場合に、避難行動に支援が必要な災害時要援護者に対し、災害時の具体的な避難方法や安否確認の円滑化などを目的として、災害時個別避難計画の作成を行います。

 

◆作成対象者

  障害福祉サービス利用者のうち【独居等】の方で、次の(1)あるいは(2)に該当する方に対し、優先度を定めて作成を進めています。

(1)障害支援区分4から6の方(区分6の方については、独居等の要件を除く)

(2)移動に関するサービス(移動支援・同行援護・行動援護)の利用者

  なお、【独居等】とは、単身世帯以外にも、日中のみ独居の方や、障害者や高齢者のみの世帯を想定しており、できる限り多くの方を作成対象としています。


264号

 

A. 医療的ケアのあるお子さんが利用できるショートステイには、ソレイユ川崎があります。重症心身障害児短期入所事業のため、受給者証の他、身体手帳と療育手帳の両方が必要です。まずは、お住いの地域の療育センターにご相談ください。

 

その時に、医療的ケアがある場合はあんしん見守り一時入院事業という制度も利用対象になります。▶あんしん見守り一時入院事業(18歳以上)あんしん見守り一時入院事業(18歳未満)

市内に居住し、高度な医療的ケア(人工呼吸器による常時管理や頻回な吸引、中心静脈栄養、腹膜透析等)を必要とする18歳未満の方で、以下のいずれかに該当する方が利用対象となります。

(1)難病患者、(2)重症心身障害児、(3)医療的ケア児

右記以外の児童(18歳未満の者及び18歳以上の者であって高等学校に在籍している者)であり、医療機関による一時的な療養が必要であると主治医によって判断された方も利用対象となります。

他制度・他施策が利用できる方は、そちらが優先になります。

利用期間は原則同一月内のうち7日間まで。利用負担は、医療保険による一部負担金や日常生活上の必要となる費用は利用者の負担となります。

登録には、「申請書」「診療情報提供書」「患者情報提供書」等が必要になります。

まずは、医療的ケア児・者支援拠点にご相談ください。

【医療的ケア児・者支援拠点】

総合リハビリテーション推進センター(川崎区・幸区・中原区お住いの方)

044-223-6973

地域相談支援センターそれいゆ(高津区・宮前区・多摩区・麻生区)

044-281-0037

Q.兄弟児の用事の間だけ預かってもらえたらいいのですが。

A. 宿泊なしの医療型日中ショートステイ「特定短期入所」もあります。ソレイユ川崎(土曜日のみ)や、小児科のクリニックに併設しているHARMONIOUS(多摩区)もあります。
短期入所一覧(川崎市)

Q. クリニック(小児科)でのショートステイというのはあまり聞いたことがありません。どのような制度ですか?

A.「特定短期入所」という、宿泊なしの短期入所事業になります。

幼少児の医療的ケアのある方を中心に受け入れを行っています。「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づいた障害福祉サービスであり、ご利用の対象であるかの支給決定は自治体により行われます。

利用の際は、医療証・健康保険証・障害福祉サービス受給者証が必要になります。スタッフは医師や看護師の他、保育・療育・幼小児ケアを専門とした配置環境です。

どういう短期入所がいいのか迷ったら、まずは医療的ケア支援拠点に連絡し、相談してみましょう。


262号

A.医療的ケア児等コーディネーターとは、日常的に人工呼吸器や経管栄養等の医療的ケアを必要とする方とそのご家族が地域で安心して生活できるよう、医療、福祉、保育、教育等の関係機関と連携し、支援を総合調整する役割を担っています。


2021年9月に医療的ケア児支援法が施行され、関係する機関は増加してきています。コーディネータ―は医療的ケアに関する専門的な知識と経験を体得して関係機関との連携を行うキーパーソンとなります。

Q.どこにいらっしゃいますか?

A. 川崎市では令和2年と4年に医療的ケア児等コーディネーター養成研修が行われました。対象者は主に相談支援専門員、保健師、訪問看護師等です。私は昨年研修を受けて実際に相談支援員として利用者さんとかかわらせていただいています。修了者が所属している事業所は川崎市のホームページに記載されています。

 

Q. 実際、どんなことをしてくれるのでしょうか?

A.まず、川崎市には市内2か所、医療的ケア児・者等視点拠点があります。医療的ケア児・者の相談に特化した専門相談員が配置されています。実際に私たち医療的ケア児等コーディネーターは拠点の方から連絡が入り一緒に動いたり、アドバイスをいただきながら支援を行っています。

 

最近では、長期入院中に気管切開されて退院された方の訪問看護ステーション、ヘルパーの調整や通院時に利用できる福祉キャブの登録のご案内など、ご本人、ご家族が以前の日常生活と変わりなく安全安心に過ごせるような支援を考えています。

 

また災害時の個別避難計画を支援拠点の方と立てることも行います。医療機器の充電時間の確認や備品の確認など、もしもの時の心配事も一緒に考えています。医療的ケアがある方でまだ繋がっていない方はまずは支援拠点に連絡してください。

Q. 支援は子どもの時だけですか?

A. いえ、成人期以降も支援は継続していきます。ライフステージが変わるごとに支援者が変わり、情報共有がうまく図れず関係機関との連携が難しくなっている話を聞いたことがあります。

かかわる支援者が変わっても支援を途切らせることなくつないでいく、ライフステージを見通して一貫した「タテとヨコ」の継続的・総合的なつなぎの支援を行っていくことが重要と考えています。

また、ご家族も年齢を重ねてご様子が変わる時など、状況に合わせて支援の見直しや関係機関との連携を担っています。

総合リハビリテーション推進センター

044-223-6973

地域相談支援センターそれいゆ

044-281-0037


261号

A. 思い出してくれてありがとうございます。そうなんですよね。知っていた方も忘れてしまうくらいの認知度なんですよね。ちなみに今年度の内閣府の世論調査報告でも「知らない」が74.6%でした。ましてや障害者差別解消法にある合理的配慮のこととなると、一段と少なくなるでしょう。


内閣府や厚生労働省は周知のために、ホームページへの記載やチラシを作成していますが、ホームページを見たり、チラシを取り寄せるのは興味のある人だけだと思います。

話しがそれてしまいましたが、障害者差別解消法は2021年に改定されて、今まで公的機関のみが義務付けされていた、合理的配慮が民間事業者にも3年の猶予期間をもって義務付けされます。

とまあ法律的には何となく進んでいるようなのですが、これを民間事業者に周知となると、今の認知度の改善が出来ないと、かなり難しいのかなと感じます。

また川崎市では2019年12月、全国初ヘイトスピーチに罰則を設けた「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」という条例を制定し、当時は報道でもかなり取り上げられました。

この条例の中に

不当な差別 人種、国籍、民族、信条、年齢、性別、性的指向、性自認、出身、障害その他の事由を理由とする不当な差別をいう。

 

という文言があり、差別の対象者として、障害者も含まれています。この文言を見て”ん?”と思われる方もいらっしゃるかと思います。冒頭のLGBT法の成立で話題になった”不当な差別”という文言が含まれていて、障害者差別解消法にも同じく含まれていて、たくさんあるチラシにも含まれています。

川崎市のホームページにも同様に記載されています。が、この障害者差別解消法についてのところに、「障害のある方へのサポートブック」という障害の理解のための障害種別の特徴やサポートについて記したものを載せています。

その中の冒頭に

”ここでは、障害種別の主な特徴を記載しますが、同じ障害の種別であっても、状態や症状、ニーズは、一人ひとり違いますので、画一的な対応をするのではなく、柔軟な対応が必要です。としっかり書かれていて、取り組みはされているので、”不当な差別”という文言を訂正されていないのは残念です。

差別をなくすというのは容易ではないでしょう。まずは理解してもらうことを私たちが発信していくことかなと思います。


260号


A. そもそもはノーマライゼーションの理念を実現するために、川崎市として障害の有無にかかわらず誰もが快適な市民生活が営める、安心してゆたかに暮らせるそのような「かわさき」をつくるための計画として始まり、現在は「第5次かわさきノーマライゼーションプラン」として

~障害のある人もない人もお互いを尊重しながら共に支え合う自立と共生の地域社会の実現に向けて~

という表紙で始まる立派な冊子があります。詳しい内容がホームページから見れて、冊子として区役所などにも置いてあります。また、市のホームページには

本市においては、障害者基本法に基づく「障害者計画」、障害者総合支援法に基づく「障害福祉計画」、児童福祉法に基づく「障害児福祉計画」について、「かわさきノーマライゼーションプラン」として一体的に策定することで、障害福祉施策全体の推進を図っております。

とあり、障害福祉施策全体に関わる施策の方針や重点目標・サービス見込み量などが分野別で載っています。とてもボリュームがあり内容も多岐にわたっており、全て読み込むのには時間と労力を必要としますが、お時間のある方は是非お読みください。

Q.少し読み始めてみたのですが、第何期なんとか計画とかがいっぱい書いてあって、もうそこでめげてしまいました。

 

A. そうなんです。中身にこんな図が載っていて、これだけの他の計画も関連しているとなると、きちんと理解するためには、全ての計画も読まないといけないの?となってしまいますよね。

ただそれは到底無理な話しですので、まずは目次からご自身に関わるところだけお読みになる。でいいと思います。

計画期間の3年目には、令和6(2024)年度以降の障害福祉計画及び障害児福祉計画を新たに定めるとともに、国における社会保障制度改革の動向や、本市の障害福祉施策を取り巻く状況の変化等を踏まえ、必要に応じて、計画全体の見直しを行います。

とあり、今年はそのための団体ヒアリングが行われます。みなさんが関わっていらっしゃる団体等にもヒアリングがあるかもしれませんので、その際にはぜひご意見を上げて下さい。

川崎市総合計画
第5次かわさきノーマライゼーションプラン

かわさきノーマライゼーションプラン

第5次かわさきノーマライゼーションプラン【本編】
(川崎市のホームページより)

本編(前半)(第1部から第5部・施策体系図まで)

本編(後半)(第5部(各施策)・第6部・資料編)


259号

A.令和4年度より、特別支援校における医療的ケア児の通学支援に向けての試行が始まり、今年度より事業の本格運用が始まりました。

懸案事項がやっと動き始め、みんなと一緒にバスに乗れるようになったお子さんが喜んでいるというお話しを聞き、良かったな~と思います。

かなり前から問題とされていた件が動き出したことには大きな一歩であると評価

がある反面、個人的にはやっとかという思いが強いです。

我が家は様々な条件から学校の審議により、福祉車両による通学が認められました。しかし、週5日利用可能ではありますが、引き受けて頂ける事業所が見つからず、現時点で週1の利用で、他は相変わらず私が送迎しています。何故このようなことになっているのか、大きな問題点が二つあります。

①事業者を保護者が探さなくてはならない。

②学校に到着後解散で、看護師さんは事業所までバス、電車で戻らなければならない

の2つです。

どのご家庭も訪問看護ステーションとの関わりがあるかと思いますが、何ヶ所と契約しているご家庭は少ないと思います。いつもお世話になっているステーションからはお断りされました。何故なら学校に到着したらそこで解散だからです。

車両はそのまま事業所に戻れますが、看護師さんはバスや電車を使って戻らなければなりません。支援学校は概ね駅からだいぶ離れた場所にあるので、次のクライアントさんの訪問に間に合わないのです。バス電車の交通費は出ますが、タクシー代は出ないのです。

普段関わりのないステーションに通学だけ依頼するというのは、保護者の立場からすると、かなりハードルが高いです。

車両と看護師さん両方を抱えている事業所も、やはり時間的な問題や自分達の所の利用者さんの送迎があるため、子供一人の為に車両を出すことができず、行政からの依頼は来ているけれど…と消極的です。

まだ始まったばかりの事業なので、最初からうまく行くことは無いと理解はしています。しかし、現状のままで行くと、契約がうまく行った人は制度を利用できて、そうでない人は使えないという、公平性の観点からも問題が残ると思います。

制度があっても利用できなければ、その存在自体の意義が問われると思います。

県は、せっかく素晴らしい事業を始めてくれたのですから、誰もが使いやすい制度に改善していただけるよう、切に願います。


258号

A.保険制度を使って生活ができるのかとても心配ですよね。介護保険制度も障害福祉サービスと同様で3年に1度改変があり、その都度区分のあり方や、自己負担など大きく変わっています。私自身も65歳になった時にどうなっているのか、とても心配です。

まずは現状どのようにしたらよいのかを、質問者の方と一緒に、とある障害担当のワーカーさんを尋ねてお話しを聞いてきました。

◆障害担当のワーカーさん

65歳になると介護保険制度を使う。というのはその通りです。介護保険を使うという申請をご本人(代行可)が役所に申請していただきます。原則介護保険制度のサービスを使うことが優先となります。

ただ、いきなりすべてを介護保険制度で行うというわけではなく、準備期間を設けます。これは人それぞれとなりますが65歳到達前の2ケ月前からと利用者の状況によっては半年前から準備期間として、計画相談作成担当の相談支援専門員・区役所担当ワーカー・ケアマネージャー・関係機関などで、その人にとってこれまでと同様のサービスが介護保険制度のサービスで行えるか、介護保険制度のサービスでは困難ではないか、などを話し合います。

その上で介護保険制度のサービスでは困難と思われる部分については、障害福祉サービスを継続します。

今回ご相談に来られた方の場合、長時間の重度訪問介護サービスが主体での生活となっておられて、介護保険制度のサービスには長時間のサービスがありませんので、その部分ににおいてはそのま重度訪問介護サービスで、短時間のサービスも何か所かありますので、そこの部分は介護保険制度のサービスへと移行となる、という事になると思われます。

どこまでが介護保険制度のサービスへ移行できるかは、人それぞれで異なりますので、65歳になる時期が近づきましたら、担当区役所ご相談ください。


257号

A.当事者Nさんから、対応策をいただきました。

言葉が意味をなさない自閉症の娘、感情の言葉が中心で主語のない言葉の私、言葉を言葉の意味通りに理解する夫。この3人の関係は最悪で、毎日トラブルの連続でした。トラブルが起きた時、私が精神科を受診したことがきっかけで夫がASDということが分かりました。

医師から説明を聞き、行動を理解することはできましたが、夫は娘の声に敏感で、娘の声でテレビの音が聞こえない、仕事をしていると集中できない、娘をほめても、また約束を破り、ほめたくなかったのに褒めたことは間違いだったと怒り、娘との関係は最悪でした。

考えた末、父と娘が一緒に暮らすことは困難と考え、娘の方をグループホームに入居してもらいました。距離を取ることで、娘のことは安心できるようになりました。残った夫婦の問題については、川崎市発達相談センターゆりのきに相談したり、フルリールかながわの当事者会に参加していますが、トラブルは減りませんでした。 そんな時、ADHDの人が主人公のテレビドラマを夫婦で見ていて、夫から「お前はこれだ」と言われ、私も自分のことを納得。ゆりのきの相談員の方に話し、私が忘れやすいことは、メモに貼ったり、夫に伝えることはラインで伝えるなど工夫すると、トラブルは減りました。

夫は本を読み、私の特性を理解してくれるようになりました。これから、夫婦でお互いの特性を理解し、どのように距離をとるかが課題です。夫がASD妻がADHDの方は結構おられるようです。 私はゆりのきとフルリールカフェに相談しています。


255号

A.ご参加くださいましてありがとうございました。

毎年重度訪問介護従事者研修会を行っていますが、毎年同じく受講生はそんなに居ません。私も人数の少なさには驚いています。私も支援を必要としているひとりです。重度訪問介護のヘルパーさんは時間が長いのでとても大変だと思っています。現実に私は朝9時~18時30分まで入ってもらっている本人です。

そうですね、私も受講者が増えるよう願っています。そうしないと私達障がいのある人の一人暮らしは無理だと思っているからです。こういう研修を増やしていきたいと私も思っていますが世の中の皆さんが関心を持っていなければ無理なのではないのでしょうか。

川崎市の重度訪問介護の現状は、他の介護は単価が高いにしては重度訪問介護の単価は低いと聞きました。一番重労働の重度訪問介護の単価が低いと言うのは私も納得がいかないです。

現に今現在ヘルパーさんが少ないので私もネットで調べて、重度訪問介護と書いてあるところに電話で問合せして聞いてみると「すみませんが今は重度訪問介護していません」の連続でした。探すのが大変なくらい無いです。これでは障がいを持っている人の一人暮らし、地域で生きていきたいと思っている人の心はどうなっていくのか心配なので私もなんとかしていきたいと思っているしだいです。

このへんで私がヘルパーさんに何をしてもらっているかを、聞いてもらいたいと思います。

私の生活は午前中に髪をとかしてもらい顔のことをしてもらい(朝、夕)部屋の掃除、主に拭き掃除・買い物・食介・昼夜食事の用意、からだを寝かせたり起こしたり、トイレに入れてもらう、STなどの時に使った道具を捨ててもらったり洗ってもらったりしています。

後、健常者の人と違うところは、トイレットペーパーを折ってもらっています。細かいことを書くともっと沢山ありますが、とにかく重度訪問介護の単価が低いことは私も納得が出来ません。


254号

A.近所の方と上手くいかないとつらいですよね。ましてその原因が障害に起因するものだとなおさらだと思います。今の都市部で近所づきあいをしていくというのはなかなか難しいかと思いますが、障害者地域で一人暮らしをしていること、街に出てみると車椅子の人や、知的や精神の障害の方だろうな、という人たちをみかけないほうがめずらしいと思います。

このように変わってきたのには、街に出て罵声を浴びせられたり、地域で暮らして前者の方と同じような思いをしても、自分をさらけ出して理解を求めようとされてきた、先駆者の方や、障害者団体の行動のおかげだと思います。

いまだに障害が理由でみんなと同じ学校に通えないとか、一人暮らしをするためのアパートを探すのが大変だとか、グループホームを作ろうとして地域住民が反対運動をするとか、いろいろな偏見があります。

いわゆる差別や偏見をなくしていくのは、簡単なことではないでしょう。この差別や偏見をしているといわれる方たちを、一方的に責めることは出来るのでしょうか。

このような方の多くは、今まで障害者とふれあう事もなく、障害について学ぶ機会もなく、ともすれば障害者はふれてはいけない存在、危険な存在という社会の風潮の中で暮らしてきたのではないでしょうか。

このような、社会の認識のズレをなくすために障害者権利条約や障害者差別解消法があるのだと思います。私たちが一方的に相手を責めても変わらないと思います。

 

粘り強くお互いが理解出来るようにしていくしか、ないのではないでしょうか。


253号

A..東北大震災の時、川崎市は震度4~5でした。びっくりするような揺れを経験しましたが、一部を除いて、建物の崩壊はありませんでした。それでも停電になり、都心との交通は途絶。多くの方が帰宅困難者になりました。そんな時、登戸にお住いの方から「(障害のある)息子が、通所先から帰って家にいるのだけど、家族は誰も家に帰れない。一晩、ひとりで過ごすことは心配。助けてもらえないか。」という連絡が入りました。幸いご近所だったので、マンションにお迎えに行き、一晩一緒に過ごしました。

今回のご相談を聞いて、あの時のことがよみがえります。

川崎では、初めての大規模地震を経験し、いかに備えがなかったか、多くの教訓が残りました。現在、学校や通所などそれぞれの場では、防災マニュアルなどが作られ、訓練もされてはいますが、災害はいつ何時襲ってくるかわかりません。ご自宅だったり、外出先であったり、お一人お一人が、いろいろな状況を考えておく必要があると思います。

そういった中、川崎市では、今、災害時個別避難計画の作成を進めています。

「本市では、令和元年10月に発生した台風19号により甚大な被害を受けたことを踏まえ、避難行動に支援が必要な避難行動要支援者に対して、平時から生活面で関わりのある、相談支援専門員や通所施設等の職員等が、災害時における具体的な避難方法の検討や、避難先での配慮事項などについて、一緒に考えながら、災害時の避難に関する災害時個別避難計画の作成をお手伝いします。

この避難計画を事前に作成することで、実際に避難が必要になった時に、迷わず避難行動をとることができるようになることを目的とします。」

台風19号の時には、多摩川の沿岸地域では、一時避難所である小学校等に避難する人であふれかえりました。一時避難所だけでなく、その場に応じた避難先を考えておくことも必要です。

この個別支援計画を参考に、ご本人と一緒に、相談支援専門員の方と、避難計画を立てておかれてはどうでしょうか。ハザードマップでの危険地域の確認や避難方法など、他の支援者とともに確認されておかれるといいと思います。

備える。かわさき

252号

 

A.ご指摘の通り、障害の状態や様々な要因により、車の種類や利用の仕方もみなさんそれぞれだと思います。今回は違う使用の仕方をされている、お二方の使用例をお聞きしました。

 

《Kさん》

我が家の車は、福祉車両では、ありません。長男は、座位はとれて35kgなのでなんとか抱き上げて車の助手席に座らせています。気管切開をしているのでゼコゼコしたり、ヒュウヒュウしたり、話をすることは出来ないので、運転しながらも気にかけています。

 

自力排痰のサポート、吸引器での吸引をする時は、中々車を停められずにバタバタしてしまいます。そのような状況があるので、助手席に座っていない車椅子ごと車に乗るようなタイプの車だと、目も届かないし、吸引器でも吸引も大変になってしまうのです。

 

気持ちに余裕もなくなって…いつまで助手席に座らせられるか?疑問ですが、気持ちに余裕を持って運転したいと思います。

 

《Oさん》

我が家は、座席が回転するタイプの車をつかっています。息子は、車に乗り込むのは困難ですが、車の座席に座っていることはできるので、このタイプを選びました。長距離をドライブするのが好きなので、座席に座る方が楽だろうと思いました。

 

座席が90度回転し、ドアの外に出てきて、さらに座席が下に下がるので車いすからの移乗は大変楽です。助手席が回転する車両はよくありますが、うちのは後部座席が回転するタイプで、スライドドアになっています。メーカーに相談して、探してもらいました。道路の脇に止める時も安全なので、使い勝手はいいです。

 

私は、この自家用車で福祉有償サービスに登録し、スタッフとして送迎サポートをしています。歩行が困難な方にも安全に利用してもらっています。